それは今から8年ちょっと前、2010年の年末、私は世界一周に旅立った。
1カ国目は韓国。西周りで世界一周をしようと、一番近くの国から始めたのだった。
その年の年末は天気が荒れ、まずは福岡から船で釜山に渡ろうとしていたけど、旅立ちの日は海は大荒れだったので、泣く泣く正規料金の航空券を買い、仁川に飛ぶことにした。いきなり6万円の余分な出費。今から考えても勿体なさすぎる。そんなこんなの波乱の幕開けの世界一周。どうなっていくことだろうか。
当時の私はバックパッカーの駆け出しみたいなもので、世界一周をする以前には、東南アジアを1ヶ月ほど周ったりしたことがあった程度だ。この旅の計画は2年。旅の予算は400万円、日本で6年間働いて貯めたお金の半分ぐらいを旅で使うつもりでいた。
旅を2年したからといって、自分が大きく成長できるようなことがあるとは思ってはいない。けど、今後の人生でこれほど自由で好き勝手できることはないだろうなと思いつつ、大きな期待を胸に抱き、韓国に旅だったのだった。いきなり6万円が飛び立っていきつつ。。
2年と計画した旅だけど、最終的には1年と8ヶ月の旅となった。1年8ヶ月の旅の間に、たくさんの友人ができた。日本人が多いけど、もちろん外国人の友達もたくさんできた。この旅の友達第一号は、韓国人だ。最初に泊まったホステルで働いていたパク君。私がこれから世界一周をすると言った話をしていたら、彼も旅が大好きでいろんな国の情報を教えてくれた。パク君もしばらくそのホステルで働いて金を貯めたら、長期の旅に出るという。じゃあ、世界のどこかで会えたらいいねと言った話を、旅に出たての私はウキウキしながら話していた。実際に彼とはペルーで再開を果たし、また旅話で盛り上がったのだった。
私は最近の韓国の反日の態度には辟易している。政治も、民度が低いと見えてしまうデモに対してもだ。テレビやネットでニュースを見る度に、呆れることが多い。
でも思い返すと、私が出会った韓国人は、みんないい人だ。パク君はもちろん、韓国の屋台で私の未来に乾杯と言って食事を奢ってくれたおっちゃんおばちゃん、上海を一緒に観光してその後は兵役に就くと言っていた青年、インドの宿でダラダラ一緒に過ごした旅人、パリの宿で毎晩酒盛りをして盛り上がった人たち、コーカサスで何回も再開した舞台女優さん、他にもいろいろ。私が直接知っている韓国人に対して、ニュースで見る韓国人に対するような思いを抱いたことはない。このブログでこれ以上どうこう書くつもりはないが、自分が直接体験し、感じたことは大事にしていきたいと改めて思う。
私は一番近い国の韓国から、旅を始めた。外国人の友達も早速でき、順調だった。